プライバシーポリシーは必要?ホームページに掲載すべき項目と作り方
2026/08/24
ホームページ制作の基本プライバシーポリシーとは?ホームページで必要な理由
企業のホームページでは、
- お問い合わせフォーム
- 資料請求
- 採用応募
- メールマガジン登録
- 会員登録
- 商品購入
- 予約
などを通じて、ユーザーの氏名・メールアドレス・電話番号などを取得することがあります。
こうした情報について、
「何のために取得するのか」
「どのように管理するのか」
「第三者へ提供することがあるのか」
などをユーザーへ分かりやすく示すために設けられるのが、一般にプライバシーポリシー(個人情報保護方針)と呼ばれるページです。
個人情報保護委員会も、事業者と本人との信頼関係を構築する観点から、「プライバシーポリシー」「プライバシーステートメント」などを策定し、ホームページ等で分かりやすく公表することが重要としています。
ホームページ上のプライバシーポリシーは、単なる法律対策のためのページではありません。
「この会社は個人情報をどのように扱うのか」をユーザーへ説明する、企業としての信頼設計の一部と考えることが大切です。
結論:すべてのサイトに「プライバシーポリシー」という名称のページが必須とは限らない
「ホームページを作ったら、法律上必ずプライバシーポリシーという名前のページを設置しなければならない」
と理解されることがありますが、厳密には少し異なります。
個人情報保護法では、個人情報を取り扱う事業者に対して、主に次のような対応が求められています。
- 利用目的をできる限り具体的に特定すること
- 一定の場合に利用目的を通知・公表・明示すること
- 保有個人データについて一定事項を本人が知り得る状態に置くこと
- 必要かつ適切な安全管理措置を講じること
そのため重要なのは、
「プライバシーポリシーというページを置いたか」
ではなく、
「自社の個人情報の取扱いについて、必要な内容を適切に説明できているか」
です。
ただし、企業サイトでは必要事項を一か所へまとめたプライバシーポリシーページを設置する方法が、ユーザーにも分かりやすく実務的です。
特に、お問い合わせ・採用応募・予約などで個人情報を取得するサイトでは、基本ページの一つとして用意しておくとよいでしょう。
お問い合わせフォームがあるサイトは特に注意
企業サイトで特に重要なのが、お問い合わせフォームから個人情報を取得する場合です。
個人情報保護法では、本人から入力フォームなどを通じて直接個人情報を取得する場合、原則として取得前に利用目的を本人へ明示することが求められます。
個人情報保護委員会のガイドラインでも、ホームページの入力画面へ本人が情報を入力する場合が対象として示され、送信ボタンを押す前などに利用目的が目に留まるよう配置することが望ましいとされています。
そのため、
フッターの一番下にプライバシーポリシーへのリンクを置くだけ
ではなく、お問い合わせフォームの近くにも確認できる導線を設けることが重要です。
例えば、フォームの送信ボタン付近に、
「個人情報の取扱いについてはプライバシーポリシーをご確認ください。」
という文言とリンクを設置します。
自社の運用や法的要件に応じて、
「プライバシーポリシーに同意する」
というチェック欄を設ける方法もあります。
ただし、チェック欄を設置すれば個人情報保護法への対応が完了するわけではありません。
まずは、自社が何を取得し、何に利用しているのかを整理することが重要です。
プライバシーポリシーに掲載したい基本項目10選
中小企業の一般的なコーポレートサイトを想定した場合、主に次の項目を確認します。
事業者の名称・住所・代表者
まずは、
- 会社名・事業者名
- 住所
- 代表者氏名
など、誰が個人情報を管理しているのかを明確にします。
保有個人データについて、個人情報保護法では事業者の氏名または名称、住所、法人の場合は代表者氏名などを本人が知り得る状態に置くことが求められています。
会社概要ページと表記が異ならないよう確認しましょう。
取得する個人情報
自社がどのような情報を取得する可能性があるのかを整理します。
例えば、
- 氏名
- 会社名
- 部署・役職
- メールアドレス
- 電話番号
- 住所
- お問い合わせ内容
- 採用応募情報
- サービス利用情報
などです。
ただし、実際には取得していない情報までテンプレートのまま列挙する必要はありません。
現在使用しているフォームやサービスを確認し、実際に取得している情報を基準に整理しましょう。
個人情報の利用目的
プライバシーポリシーの中でも特に重要な項目です。
個人情報保護法では、個人情報を取り扱う際、その利用目的をできる限り具体的に特定することが求められています。
例えば、
× 当社事業のため
だけでは、ユーザーは何に利用されるのか判断できません。
自社の実態に合わせて、
- お問い合わせへの回答のため
- サービスの提供・契約手続きのため
- 資料請求への対応のため
- 採用応募者への連絡・選考のため
- サービス改善のため
- 必要に応じたご案内のため
など、具体的に記載します。
特に注意したいのが、問い合わせで取得した情報を営業メールや広告配信など、別の目的にも利用する場合です。
最初に示した利用目的と、実際の利用方法にズレがないか確認しましょう。
第三者提供について
個人データを他社などの第三者へ提供する可能性がある場合は、その取扱いを整理します。
一般的には、
「法令に基づく場合などを除き、本人の同意なく第三者へ提供しません」
といった内容が考えられます。
ただし、自社が実際に行っているデータの取扱いに合わせて記載する必要があります。
個人情報保護法では、第三者提供について原則として本人の同意が必要となるルールが定められています。
テンプレートをそのまま掲載するのではなく、実際にどの情報が、どこへ送られているのかを確認することが重要です。
個人情報の取扱いを委託する場合
ホームページ運用では、外部サービスを利用するケースがあります。
例えば、
- Web制作・保守会社
- メール配信サービス
- CRM・顧客管理システム
- クラウドサービス
- 採用管理システム
- フォームサービス
などです。
プライバシーポリシーを作成するときは、
「自社以外のサービスに、どの情報が送られているか」
も整理しましょう。
個人情報保護委員会も、個人情報の取扱いについて、委託の有無や委託する事務内容を明らかにするなど、透明性を高めることが重要としています。
安全管理措置
個人情報取扱事業者には、個人データの漏えい・滅失・毀損などを防ぐために、必要かつ適切な安全管理措置を講じることが求められています。
ホームページでは、セキュリティ上問題のない範囲で、
- アクセス権限の管理
- 従業者への教育
- 不正アクセス対策
- SSLによる通信の暗号化
- 個人データを扱う端末の管理
など、自社が実際に実施している対策を整理します。
ここで重要なのは、実施していない対策を「実施しています」と記載しないことです。
プライバシーポリシーの記載と実際の運用を一致させましょう。
開示・訂正・利用停止等の手続き
本人から、
- 自分の情報を確認したい
- 内容を訂正したい
- 利用を停止してほしい
- 削除について相談したい
といった申し出があった場合の手続きを記載します。
例えば、
「開示等をご希望の場合は、下記お問い合わせ窓口までご連絡ください。」
という形で案内します。
窓口だけでなく、必要に応じて受付方法や本人確認方法なども整理しておきましょう。
お問い合わせ・苦情窓口
個人情報の取扱いについて質問や苦情がある場合に、どこへ連絡すればよいのかを示します。
例えば、
- 会社名
- 担当部署
- メールアドレス
- 電話番号
- 問い合わせフォーム
などです。
通常のお問い合わせ窓口と同じ場合でも、ユーザーが迷わないよう明確に記載しましょう。
Cookie・アクセス解析ツールについて
多くの企業サイトでは、
- アクセス解析
- 広告計測
- SNS連携
- 動画埋め込み
- 地図
- チャット
- 広告配信
などのためにCookieや類似技術を利用しています。
Cookieなどの端末識別子を通じて収集されるWeb閲覧履歴は、状況によって「個人関連情報」に該当する場合があります。
また、ほかの情報と組み合わせて特定の個人を識別できる場合などは、個人情報として扱われる可能性もあります。
そのため、
「Cookieは個人情報ではないから何も記載しなくてよい」
と一律に判断するのは避けましょう。
利用している外部サービスを洗い出し、
- どのサービスを使っているか
- 何のために利用しているか
- どのような情報が扱われる可能性があるか
を確認することが重要です。
プライバシーポリシーの変更・制定日
最後に、
制定日:20XX年XX月XX日
最終改定日:20XX年XX月XX日
などを記載しておくと、現在の方針がいつ策定・更新されたものなのか分かりやすくなります。
法改正やサービス変更、外部ツールの追加などに伴って内容を更新する可能性があることも記載しておくと、運用しやすくなります。
問い合わせフォームには何を表示すればいい?
プライバシーポリシーを作成したら、お問い合わせフォームとのつながりも確認しましょう。
氏名やメールアドレスなどを直接取得する場合は、ユーザーが送信する前に利用目的を確認できる状態にしておくことが重要です。
例えば、フォーム下部に次のような導線を設置します。
個人情報の取扱いについては「プライバシーポリシー」をご確認ください。
必要に応じて、
□ プライバシーポリシーに同意する
というチェックボックスを設置する方法もあります。
ここで重要なのは、
ユーザーが個人情報を送信する前に確認できること
です。
フッターにリンクを置くだけでなく、フォーム周辺から簡単にアクセスできる設計にしましょう。
Cookie・Google Analyticsなどを使っている場合の考え方
現在の企業サイトでは、問い合わせフォームだけを確認していても十分とは限りません。
例えば、
- Google Analyticsなどのアクセス解析
- 広告のコンバージョン計測
- YouTube動画
- Googleマップ
- SNS埋め込み
- チャットツール
- Bot対策ツール
など、さまざまな外部サービスを利用しているケースがあります。
こうしたサービスによって、Cookieや閲覧履歴、端末情報などが外部へ送信される場合があります。
そのため、プライバシーポリシーを見直す際は、制作会社や担当者に、
「このホームページから外部サービスへ送られている情報はありますか?」
と確認することをおすすめします。
特にリニューアル時は、
以前のサイトでは使用していなかった解析・広告・チャットツールを新たに導入する
ケースもあります。
デザインや機能だけでなく、ユーザーのデータがどこへ流れているのかも公開前に整理しておきましょう。
そのまま参考にできるプライバシーポリシーの基本構成
一般的な企業サイトであれば、例えば次のような構成で整理できます。
基本構成例
- 個人情報保護についての基本方針
- 取得する個人情報
- 個人情報の利用目的
- 個人情報の第三者提供
- 個人情報の取扱いの委託
- 安全管理措置
- Cookie・アクセス解析等について
- 保有個人データの開示・訂正・利用停止等
- お問い合わせ・苦情窓口
- プライバシーポリシーの変更
- 制定日・最終改定日
- 事業者名・住所・代表者
ただし、これはあくまで一般的な構成例です。
ECサイト、求人サイト、会員サービス、医療・福祉サービスなどでは、取得する情報や関連する法令・ガイドラインが異なる場合があります。
「このテンプレートを貼れば完成」ではなく、自社の事業内容と実際の運用に合わせて調整することが前提です。
よくあるNG例|他社サイトのコピペは危険
他社のプライバシーポリシーをそのままコピーする
最も避けたい方法です。
会社によって、
- 取得する情報
- 使用するツール
- 利用目的
- 委託先
- 第三者提供
- 問い合わせ方法
は異なります。
他社の文章をコピーすると、自社の実態と異なる内容を公表することになりかねません。
また、文章の内容によっては著作権上の問題につながる可能性もあるため、他社サイトの文章をそのまま転用するのは避けましょう。
「個人情報を適切に扱います」だけで終わる
抽象的な宣言だけでは、ユーザーは自分の情報が何に利用されるのか判断できません。
特に利用目的は、
- 問い合わせへの回答
- 採用選考
- 資料送付
- サービス提供
など、実際の用途が分かる表現にしましょう。
実際に使っていないサービス名が残っている
テンプレートを利用した結果、
「Google Analyticsを利用しています」
と記載しているものの実際には利用していない、または逆に使用しているにもかかわらず記載の検討がされていないケースがあります。
現在のサイトで利用しているツールを確認してから記載しましょう。
フォームからプライバシーポリシーへ移動できない
プライバシーポリシーが存在していても、
ユーザーが個人情報を入力するタイミングで確認できない
のでは、分かりやすい設計とはいえません。
フォーム送信前に確認できる位置へリンクを設置しましょう。
何年も更新していない
ホームページの運用環境は変化します。
例えば、
- 新しいフォームを追加した
- 採用応募を開始した
- アクセス解析ツールを変更した
- 広告を開始した
- CRMを導入した
- 外部サービスを変更した
にもかかわらず、プライバシーポリシーだけ昔のままになっているケースがあります。
サイトの機能変更とセットで内容を確認する運用にしましょう。
公開後も必要|プライバシーポリシーを見直すタイミング
プライバシーポリシーは、一度作成したら終わりではありません。
ホームページをリニューアルしたとき
フォーム・CMS・アクセス解析・外部サービスなどが変わっていないか確認します。
新しい外部ツールを導入したとき
広告、アクセス解析、チャット、予約システムなどを追加した場合は、データの取扱いを確認します。
取得する情報が増えたとき
例えばフォームへ、
- 予算
- 住所
- 生年月日
などの項目を追加した場合です。
取得する情報と利用目的にズレがないか確認します。
個人情報の利用目的が変わったとき
問い合わせへの回答だけに使っていた情報を、新しくメール配信や別のマーケティング目的にも利用する場合は、法的な取扱いも含めて確認が必要です。
法令やガイドラインが変更されたとき
個人情報保護に関する制度やガイドラインは変更されることがあります。
少なくとも定期的に、
「現在のサイト・運用とプライバシーポリシーの記載内容が一致しているか」
を確認する仕組みを作っておくと安心です。
プライバシーポリシー公開前チェックリスト
事業者情報
- 事業者名・住所・代表者が現在の情報になっている
- 会社概要ページとの表記が一致している
取得・利用する情報
- 実際に取得している個人情報を把握している
- 利用目的を具体的に記載している
- フォーム送信前に利用目的を確認できる
- 利用目的と実際の運用が一致している
データの取扱い
- 第三者提供の実態を確認している
- 外部委託サービスを把握している
- 使用している外部ツールを洗い出している
- Cookieやアクセス解析等の利用状況を確認している
管理・問い合わせ
- 安全管理措置の内容が実態と一致している
- 開示・訂正・利用停止等の窓口がある
- 苦情・問い合わせ先が分かる
- 実施していない対策を書いていない
Webサイト上の導線
- フッターからプライバシーポリシーへアクセスできる
- お問い合わせフォームからも確認できる
- 制定日・最終改定日を確認した
- 他社の文章をそのままコピーしていない
特に重要なのは、「書いてある内容」と「実際の運用」が一致しているかです。
文章だけ整っていても、実際の個人情報の取扱いと異なっていれば適切とはいえません。
まとめ:自社が実際に行っている個人情報の取扱いを書く
プライバシーポリシーを作るときに最も重要なのは、他社のテンプレートを探すことではありません。
まずは、
- 何の情報を取得しているのか
- 何のために使っているのか
- どのシステムに保存しているのか
- 誰が扱うのか
- 外部サービスへ送っている情報はあるのか
- 本人からの問い合わせにどう対応するのか
を整理します。
そのうえで、自社の実態に合わせたプライバシーポリシーを作成します。
個人情報保護法では、利用目的の特定・通知等、安全管理措置、保有個人データに関する事項の周知など、複数のルールが設けられています。
ホームページ制作でも、
「とりあえずテンプレートを置いておく」
ではなく、
「どんな情報を取得し、どのように扱っているホームページなのか」
まで設計することが重要です。
プライバシーポリシーは法律対策だけではなく、ユーザーに安心して問い合わせてもらうための信頼コンテンツとして整えていきましょう。
プライバシーポリシー・個人情報の取扱いでお悩みならRefuへ
Refuでは、ホームページ制作時にお問い合わせフォーム・アクセス解析・外部サービスなど、サイト上でどのような情報を取得・利用するのかを整理したうえで、必要なプライバシーポリシーへの導線まで含めて設計しています。
「プライバシーポリシーを長年変更していない」
「リニューアルで新しいツールを導入するが、何を見直せばよいか分からない」
といった場合も、お気軽にご相談ください。
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