Webサイトと営業資料のデザインを統一する方法|ブランド体験を揃える運用ルール
2026/09/23
デザイン・ブランディングWebサイトだけ整えても、ブランド体験は完成しない
ホームページをリニューアルして、
- ロゴを整えた
- ブランドカラーを決めた
- 写真撮影をした
- キャッチコピーを作った
- デザインを統一した
にもかかわらず、営業担当者が顧客へ送る提案書を見ると、
Webサイトとはまったく違う色・フォント・写真・言葉遣いになっている。
こうした状態は珍しくありません。
ユーザーからすると、Webサイトも営業資料も同じ企業との接点です。
ホームページでは洗練された印象だったのに、送られてきた資料が古いデザインだった場合、
「Webサイトだけきれいに作っている会社なのかな」
という違和感につながる可能性があります。
逆に、
Webサイト
↓
会社案内
↓
営業資料
↓
提案書
↓
商談
まで同じ世界観でつながっていれば、企業としての一貫性を感じてもらいやすくなります。
ブランドはホームページだけで作るものではありません。
顧客が企業と接するすべての場面で、同じ印象を積み重ねることで形成されます。
まず結論:統一すべきなのは「見た目」ではなく“判断ルール”
デザインを統一するというと、
「全部同じ色にする」
「全部同じテンプレートを使う」
と考えられがちです。
しかし、本当に揃えるべきなのは判断ルールです。
例えば、
ブランドカラーは青
だけでは運用ルールとして不十分です。
より具体的には、
- メインカラーはどこに使うか
- 背景にはどの色を使うか
- 強調色は何色か
- CTAはどの色にするか
- グラフでは何色まで使えるか
まで決めます。
フォントも同様です。
「ゴシック体を使う」
だけではなく、
- 大見出し
- 小見出し
- 本文
- 数字
- 注釈
で使い方を決めることで、Webでも資料でも同じ印象を再現できます。
つまりブランド統一とは、
「誰が作っても、その会社らしくなる仕組みを作ること」
です。
Webサイトと営業資料で揃えるべき7つの要素
ロゴとロゴ周辺の余白
ロゴはブランドの中心となる要素です。
ところが営業資料では、
- ロゴを必要以上に大きくする
- 縦横比を変える
- 背景に埋もれる
- 別の色に変更する
- 周囲に文字を近づけすぎる
といったことが起こりやすくなります。
最低限、
- 使用できるロゴデータ
- 背景別の使用パターン
- 最小サイズ
- 周囲に確保する余白
- 変形・色変更の禁止
を決めておきましょう。
ロゴを毎回違う扱いにしないことが、ブランド統一の第一歩です。
ブランドカラーと配色ルール
Webサイトでは配色を厳密に決めていても、PowerPointやGoogleスライドでは担当者が自由に色を追加してしまうことがあります。
例えば、
Webサイト:青・白・グレー
なのに、
営業資料:青・赤・黄色・緑・紫
となれば、ブランドの印象は大きく変わります。
おすすめは、
メインカラー
ブランドを象徴する色
サブカラー
背景や補助に使う色
アクセントカラー
CTA・重要情報などに限定して使う色
ニュートラルカラー
白・黒・グレーなど
に役割を分けることです。
さらに、資料内のグラフなどで追加色が必要な場合も、
「グラフ用カラーセット」
をあらかじめ用意すると崩れにくくなります。
フォントと文字の階層
Webサイトと営業資料で完全に同じフォントを使えない場合もあります。
例えばWebフォントがPowerPoint環境に入っていなければ、そのまま再現できません。
その場合は、
Web用フォントと資料用代替フォントをあらかじめ指定
しておきます。
例えば、
Web
Noto Sans JP
営業資料
Noto Sans JPまたは環境に応じた指定フォント
という形です。
重要なのはフォント名そのものより、
- 大見出しは太く大きく
- 本文は読みやすく
- 注釈は小さく
- 強調は太字
- むやみに色を使わない
といった情報階層を統一することです。
写真・イラストのトーン
Webサイトではプロが撮影した写真を使っているのに、営業資料では突然テイストの違うフリー素材が登場する。
これもブランドが崩れる典型例です。
写真では、
- 明るさ
- 色温度
- 人物の表情
- 背景
- 構図
- 加工方法
を揃えます。
例えばブランドが、
誠実/上質/落ち着き
なら、
- 自然な表情
- 落ち着いた色
- 余白のある構図
を基本にします。
逆に、
親しみ/活発/楽しい
なら、明るい表情や動きのある写真を選ぶ方法があります。
写真選定にもブランドの判断基準を持ちましょう。
コピー・言葉遣い・表記
ブランド統一は、デザインだけではありません。
例えばWebサイトでは、
「お気軽にご相談ください」
と柔らかいトーンなのに、営業資料では、
「弊社サービスの導入をご検討ください」
と急に固くなると、企業の人格が変わったように感じられます。
揃えたいのは、
- 丁寧さ
- 専門用語の使い方
- 漢字・ひらがなの割合
- サービス名称
- 呼び方
- キャッチコピー
- 数字表記
などです。
特にサービス名は、
Webサイト:Web制作支援
営業資料:ホームページ制作サービス
見積書:サイト制作事業
のようにバラバラになりやすいため、正式表記を決めておきます。
図解・グラフ・アイコン
営業資料では、Webサイト以上に図解・グラフが使われます。
ここも統一しないと、ブランド感が崩れます。
揃えたいポイントは、
- 矢印の形
- 線の太さ
- 角丸
- アイコンのテイスト
- グラフカラー
- 見出しデザイン
- 図形の形
です。
例えば、
Webサイトでは線画アイコンなのに、営業資料だけ立体的なイラストを使うと別ブランドに見えます。
図解のルールを、そのまま営業資料にも展開すると運用しやすくなります。
CTAや問い合わせの見せ方
Webサイトだけでなく営業資料にも、
次に何をしてほしいのか
を明確にします。
例えば資料の最後に、
- お問い合わせ
- 無料相談
- QRコード
- WebサイトURL
- 電話番号
を掲載します。
ここでも、WebサイトのCTAと表現を揃えることが重要です。
Webでは、
「無料相談はこちら」
なのに、資料では、
「お問い合わせください」
となっているなら、可能な範囲で統一します。
同じ行動を、同じ言葉で案内することで認知がつながります。
なぜデザインがバラバラになる?よくある5つの原因
制作担当者が違う
Webサイトは制作会社、営業資料は営業担当者、会社案内は印刷会社。
このように担当者が分かれていると、個別最適になりやすくなります。
元データが共有されていない
ロゴデータやブランドカラーが分からないため、営業担当者が、
「なんとなく近い青」
を使ってしまいます。
デザインガイドラインがない
「Webサイトを見て同じ感じにしてください」
だけでは、判断が人によって変わります。
営業資料が継ぎ足しで作られている
過去資料へページを追加し続けることで、
- フォントが違う
- 色が違う
- 古いロゴが残る
- サービス名が古い
という状態になります。
統一する責任者が決まっていない
最終的に、
「誰がブランドを管理するのか」
が決まっていないと、ルールがあっても崩れていきます。
統一感を作るためのデザインガイドラインの作り方
最低限のルールから始める
最初から100ページのブランドガイドを作る必要はありません。
中小企業であれば、まずは次の項目だけでも十分です。
ロゴ
- 使用データ
- 余白
- NG例
カラー
- メイン
- サブ
- アクセント
- 背景
フォント
- 見出し
- 本文
- 数字
写真
- 明るさ
- トーン
- NG写真
図解・アイコン
- 使用スタイル
- 色
コピー
- 基本的な言葉遣い
- サービス正式名称
この6項目が決まるだけでも、かなり統一しやすくなります。
Web用・資料用で共通ルールと例外を分ける
すべてを完全に同じにする必要はありません。
Webと営業資料では媒体特性が違います。
例えば、
Web
- スクロール前提
- アニメーションが使える
- CTAを複数配置できる
営業資料
- ページ単位
- 印刷される可能性がある
- 商談しながら説明する
という違いがあります。
そのため、
ブランドとして揃える要素
と、
媒体ごとに最適化してよい要素
を分けます。
ブランド統一とは、すべてをコピーすることではありません。
同じブランドに見える範囲で、媒体ごとに最適化すること
です。
NG例まで決めておく
「こうしてください」だけでなく、
「これはやらない」
も重要です。
例えば、
- ロゴの変形禁止
- グラデーション禁止
- ブランドカラー以外の強調色を追加しない
- 影を多用しない
- 写真を過度に加工しない
- フォントを3種類以上使わない
などです。
NG例があると、デザインに詳しくない人でも判断しやすくなります。
テンプレート化して誰でも使える状態にする
ルールをPDFで配るだけでは、実際の運用では守られないことがあります。
そこで、
- PowerPoint
- Googleスライド
- Canva
- Figma
などで営業資料テンプレートを作ります。
例えば、
- 表紙
- 会社紹介
- 課題
- サービス紹介
- 強み
- 実績
- 料金
- 導入フロー
- FAQ
- 問い合わせ
までテンプレートを用意します。
営業担当者は文章と写真だけ変更すればよい状態にすると、ブランドを維持しやすくなります。
営業資料で特に注意したいデザインポイント
1ページ1メッセージにする
営業資料に情報を詰め込みすぎると、商談中にどこを見ればよいか分からなくなります。
基本は、
1ページ=1つの主張
です。
例えば、
私たちの強みは3つあります
というページなら、料金・事例・会社概要まで同じページに入れないようにします。
Webサイトと同じ説明順に揃える
Webサイトでは、
課題 → 解決策 → 強み → 事例
なのに、営業資料では、
会社概要 → 沿革 → サービス → 課題
では、説明の印象が変わります。
可能であれば、
Webサイトと営業資料の“ストーリー”を揃える
ことをおすすめします。
すると、
Webで事前確認
↓
営業資料で説明
↓
Webで再確認
という流れでも理解がつながります。
図解・事例を共通資産として使う
毎回同じ説明をゼロから作らず、
ブランド共通パーツ
として管理します。
例えば、
- サービス全体図
- 制作フロー
- 料金表
- 導入事例
- 対応エリア
- 比較表
などです。
Web用と資料用でサイズを最適化しながら、内容とデザインは共通にします。
こうすることで、情報のズレも防げます。
営業担当者が編集しても崩れない設計にする
営業資料は、最終的に現場で編集されます。
そのため、
「絶対に触らないでください」
では現実的ではありません。
むしろ、
- 編集してよい場所
- 固定する場所
- 写真の差し替え方法
- ページ追加の方法
- 使える色
を決めます。
変更される前提で設計すること
が、運用できるブランドガイドラインです。
Webサイトと資料の内容がズレない運用方法
ブランドの統一で意外と問題になるのが、見た目より情報のズレです。
例えば、
Webサイト:
月額30,000円〜
営業資料:
月額25,000円〜
となっていれば、ブランド以前に信頼を落とします。
そのため、共通情報は管理元を決めておきましょう。
例えば、
会社情報
- 会社名
- 所在地
- 代表者
- 設立
- 電話番号
サービス情報
- サービス名称
- 料金
- 提供内容
- 対応範囲
実績情報
- 実績件数
- 顧客名
- 数値成果
などです。
さらに、
情報を変更したときに何を更新するか
までルール化します。
例:
料金変更
Webサイト
↓
営業資料
↓
会社案内
↓
見積テンプレート
↓
FAQ
を同時に確認する。
こうした更新チェックリストがあると、情報の古さを防げます。
ブランド統一でやってはいけないNG例7つ
ロゴだけ統一して満足する
ロゴが同じでも、色・写真・文章・図解が違えばブランドは揃いません。
WebデザインをそのままPowerPointへコピーする
媒体が違うため、読みづらくなる場合があります。
世界観は揃え、レイアウトは媒体に最適化
しましょう。
営業担当者ごとに資料テンプレートが違う
Aさんは青、Bさんは赤、Cさんは昔の資料。
この状態を避けるため、正式テンプレートを1つ決めます。
ブランドカラーを増やし続ける
「この資料だけ目立たせたい」と色を増やすと、少しずつ世界観が崩れます。
古いロゴ・料金・実績が残る
デザイン統一以前に、情報の不一致が信頼を損ないます。
ガイドラインが細かすぎて誰も使わない
ルールが難しすぎると、現場で守られません。
必要最低限+テンプレート
を基本にしましょう。
デザイン担当だけがルールを知っている
営業・採用・広報など、実際に資料を作る人へ共有されなければ意味がありません。
ブランドはデザイナーだけで管理するものではなく、組織全体で運用するものです。
このまま使えるブランド統一チェックリスト
ロゴ
- 正式なロゴデータが共有されている
- Webと資料で同じロゴを使用している
- 縦横比を変更していない
- ロゴ周辺の余白ルールがある
- 旧ロゴが残っていない
カラー
- メインカラーが決まっている
- サブカラーが決まっている
- アクセントカラーが決まっている
- RGB/HEXなどの値が共有されている
- 資料担当者が自由に色を追加していない
- グラフ用カラーが決まっている
文字
- 見出し用フォントが決まっている
- 本文用フォントが決まっている
- 資料用の代替フォントが決まっている
- 見出し・本文・注釈の階層が統一されている
- サービス名称の正式表記が統一されている
写真・図解
- 写真のトーンが揃っている
- サイトと無関係なフリー素材を多用していない
- アイコンのテイストが揃っている
- 図解の線・色・角丸が揃っている
- Webと営業資料で共通図解を利用している
コンテンツ
- 会社情報が一致している
- サービス内容が一致している
- 料金が一致している
- 実績件数が一致している
- キャッチコピーが一致している
- Webと営業資料で説明の流れが大きくズレていない
運用
- 正式な営業資料テンプレートがある
- 編集してよい箇所が決まっている
- ブランドガイドラインが共有されている
- 更新担当者が決まっている
- 情報変更時の更新対象が一覧化されている
- 古い資料を使用しないルールがある
まとめ:ブランドは“一つの制作物”ではなく、すべての接点の積み重ねでできる
Webサイトのデザインを整えることは、ブランディングの重要な一歩です。
しかし顧客は、ホームページだけを見て企業を判断しているわけではありません。
SNSを見る。
営業資料を見る。
提案書を見る。
担当者と話す。
見積書を見る。
それらすべてを通して、
「この会社はこういう会社なんだ」
という印象を作っています。
だからこそ、Webサイトだけ高品質にするのではなく、
色
フォント
写真
コピー
図解
サービス名称
問い合わせ導線
まで共通のルールで整えることが重要です。
そして本当に重要なのは、一度きれいに揃えることではありません。
更新しても、担当者が変わっても、資料が増えてもブランドが崩れない仕組みを作ること。
デザインガイドラインとテンプレートを用意し、Web・営業・採用・広報で共通利用できるブランド資産を作る。
これが、継続的にブランドを育てるための運用方法です。
運用・法務面の注意
Webサイトから営業資料へ写真・顧客ロゴ・事例・お客様の声などを流用する場合は、Web掲載の許可だけで営業資料への二次利用まで認められているとは限りません。
特に、
- 顧客企業のロゴ
- 担当者の顔写真
- お客様のコメント
- 制作事例
- 外部から購入した写真・イラスト
は、利用許諾の範囲を確認しましょう。
また、営業資料に
「No.1」「満足度〇%」「売上〇倍」
などの表現を追加する場合も、Webサイトと同様に根拠・条件・対象期間を確認することが重要です。
「社内資料だから」「営業時だけ使うから」という理由で、誤認につながる表現を自由に使えるわけではありません。
ブランドの統一だけでなく、表現の正確性まで統一することが信頼につながります。
Webサイト・営業資料のブランド統一ならRefuへ
Refuでは、Webサイト単体のデザインだけでなく、ロゴ・カラー・写真・コピー・図解などを整理し、営業資料や会社案内まで展開しやすいブランド設計を行っています。
「ホームページをリニューアルしたが営業資料が古いまま」
「担当者ごとに資料のデザインが違う」
「社内でブランドを統一できるルールを作りたい」
といった場合も、現在使っている制作物を整理しながら改善方法をご提案します。
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