サイトリニューアルの要件定義|目的・KPI・優先順位の決め方

サイトリニューアルの要件定義|目的・KPI・優先順位の決め方

要件定義とは?リニューアルで一番大事な“設計図”

要件定義とは、リニューアルで「何を」「どこまで」「何のために」作るのかを明確にする作業です。
言い換えると、制作の設計図です。ここが曖昧なまま進むと、どれだけデザインや実装が良くても、成果に繋がりにくくなります。

特にリニューアルは、既存サイトの資産(検索流入・導線・信頼)を引き継ぎながら改善するプロジェクトです。
だからこそ、要件定義で以下を先に決める必要があります。

  • 目的(ゴール):何を達成したいのか
  • KPI(成果指標):達成をどう測るのか
  • 優先順位:何を最優先で改善するのか

よくある失敗:目的が曖昧なまま進めると何が起こる?

よくある失敗は「デザインが古いからリニューアルしたい」で止まってしまうことです。
動機としては正しいのですが、目的が定まっていないと次の問題が起きます。

  • 要望が膨らみ続ける(途中で“あれもこれも”が増える)
  • 判断基準がない(A案・B案のどちらが良いか決められない)
  • 公開後に成果が変わらない(そもそも何を改善すべきか決めていない)

結果として、費用も工数も増えやすく、リニューアルが“やり切れないプロジェクト”になります。


要件定義の全体像|この順番で考えるとブレない

要件定義は、次の順番で考えるとブレません。

目的(ゴール)を決める

「何を達成するためのリニューアルか」を一文で言える状態にします。

KPI(成果指標)を決める

目的を数字で測れる形に落とし込みます。

ターゲットと訴求(誰に何を伝えるか)を決める

誰に、何を、どんな言葉で伝えるかを整理します。

現状分析から課題を整理する

GA4・サーチコンソール等で「どこが詰まっているか」を把握します。

改善施策を洗い出し、優先順位を付ける

課題に対する改善案を出し、優先順位を決めます。

この順番に沿うと、「見た目」ではなく「成果」のための要件定義になります。


目的の決め方|“ふわっとした動機”を成果に変える

動機(きっかけ)と目的(成果)を切り分ける

例)

  • 動機:デザインが古い/スマホで見づらい/情報が増えて整理したい
  • 目的:問い合わせを増やす/採用応募を増やす/商談化率を上げる

動機は「問題の兆候」で、目的は「達成したい成果」です。
この2つを切り分けるだけで、要件が一気に整理されます。


目的のテンプレ(BtoBで多い4パターン)

目的は、だいたい次のいずれかに分類できます。

  • 問い合わせ数を増やす(CV最大化)
  • 問い合わせの質を上げる(単価・商談化率の改善)
  • 採用応募を増やす(応募数・母集団形成)
  • ブランド・信頼を高める(指名検索・比較時の勝率改善)

迷ったら「何が増えると事業が伸びるか」で考えると決めやすいです。


KPIの決め方|数字に落ちる設計が“やり切れる要件”になる

KGI→KPI→中間指標(マイクロCV)

おすすめは、次の3段階で設計することです。

  • KGI(最終ゴール):例)月10件の問い合わせ
  • KPI(主要指標):例)フォーム送信数、電話タップ数
  • 中間指標(マイクロCV):例)料金ページ閲覧、事例閲覧、資料DL、CTAクリック

KPIだけだと原因が追いにくいので、マイクロCVまで設計すると改善が回りやすくなります。


目的別KPI例(問い合わせ/採用/資料DL)

問い合わせ目的

  • KPI:フォーム送信数/電話タップ数
  • マイクロCV:CTAクリック/サービスページ閲覧/事例閲覧/料金閲覧

採用目的

  • KPI:応募数/エントリー完了数
  • マイクロCV:募集要項閲覧/社員インタビュー閲覧/福利厚生閲覧/説明会申込

資料DL目的

  • KPI:DL完了数
  • マイクロCV:DLページ到達/フォーム入力開始/コンテンツ閲覧時間

優先順位の付け方|全部やらない方が成功する

リニューアルは「全部改善したくなる」プロジェクトです。
ただ、全部を一気にやると、コストと期間が膨らみ、判断もブレます。

成功しやすいのは、優先順位を決めて段階的に改善する進め方です。


優先度の公式(影響度×改善余地×難易度)

優先度は、次の考え方が実務で強いです。

  • 影響度:流入・CVに与える影響が大きいか
  • 改善余地:ボトルネックが明確で改善の見込みがあるか
  • 難易度:工数・費用が重すぎないか(低いほど優先)

例えば、流入が多いのに離脱が高いサービスページは、影響度が高く最優先になりやすいです。


Must/Should/Couldで要件を仕分ける

要件は、次の3つに分けると整理が進みます。

  • Must(必須):これがないと目的が達成できない
  • Should(できれば):効果が高いが、状況次第で後回し可
  • Could(余裕があれば):将来的にやりたい/改善アイデア

この仕分けがあると、見積・スケジュールも現実的になります。


制作会社に渡す要件定義のまとめ方(そのまま使える項目)

制作会社へ共有する要件は、次の項目でまとめると伝わりやすいです。

  • 目的(ゴール):例)問い合わせを月10件にする
  • KPI/KGI:フォーム送信、電話タップ、マイクロCV
  • ターゲット:業種、役職、検討状況、悩み
  • 訴求:強み、選ばれる理由、他社との差
  • 必要ページ:サービス、事例、料金、採用、FAQ、問い合わせ 等
  • コンテンツ方針:記事運用の有無、更新体制、承認フロー
  • SEO方針:狙うKW、既存流入ページの維持、URL変更有無
  • 計測:GA4/サーチコンソール/タグ設計、CV定義
  • 制約条件:納期、予算、社内の確認フロー、素材の有無

ここまで揃うと、提案内容の質も上がり、手戻りが減ります。


まとめ:要件定義が固まると、リニューアルは半分終わる

要件定義は地味に見えますが、リニューアルの成否を左右する“本番”です。

目的→KPI→ターゲット→課題→優先順位を固めてから制作に入ると、判断基準が明確になり、成果に向けたリニューアルが実現できます。


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